卒業研究の週1ゼミを開始しました.今年も,楽しくやっていきたいと思います.ここ数カ月は文献を読んで,テーマを決めていく予定です.
就職活動中の学生に怒られたのでようやく更新しました.
ずーっと滞っていたホームページの近況報告をまとめてUPしてみました。3年生、4年生のテーマを見て思うことは、良い意味でほんとバラバラだということ。でも医療人間工学・バイオメカニクスの範囲には入っているのかなと思います。面白いことを考えて、それを試してみて、結果を検証する。そのプロセスはきっとどの世界でも(会社でも病院でも研究所でも)共通するのかなと思って、少しだけ背伸びをしてやっています。卒論では、医療現場と研究ができて、若い研究者の私としても非常に刺激的でした。実績も何もないので、せめて学生と一緒に考えて手を動かしていくことができればいいなと思っています。今年は、成果を出すぞ~~~!! 追伸・・・あいかわらず、ゼミ生は3、4年生ともネコ科でした。でも発表はピカイチ。。。賞状でもあげたいくらいです。
3年生のゼミ発表会がありました。卒論発表から二週間。指導側はちょっとしんどかった。今年のゼミは変則的で前期がC#でアプリ開発、後期がAndroidでアプリ開発でした。ほぼ2カ月でそれなりの発表ができたのはかなり評価して良いと「親バカ」しております。残念ながら写真がないので、文章だけで・・・
長田さんのテーマは、緊急時の対応をスマートフォンで支援するという発想のアプリでした。最近は救急医療に市民が参加するようにいろいろな機会で講習を受ける機会がありますが、実際本当にBLSができるかは非常に不安です。例えば、屋外で救急車を呼ぶ必要がある場合、電話をしたのはいいが、自分がいる場所がわからないということがあります。その場合、電柱や住所表示などを目印にしますが、実際何を伝えるべきか「ちょっとだけ」予習すればうまく対応ができるはずです。心肺蘇生についても、一分間に100回の速さで30回胸骨圧迫とありますが、この速さを間違えずにできる一般人は多くないと思います。そんな隙間を埋める支援アプリになっていけばいいなと思います。アプリを使ったシミュレーション教育です。もちろん、これは指導教員の願望なのですが。。。
佐藤さんのテーマは、構音障害のリハビリ支援アプリの開発です。構音障害というと聞きなれませんが、脳卒中などで言葉がうまく話せなくなるということはご存じかもしれません。人間が音声を発生するには、喉と舌と唇の筋肉がうまーく協調して動作する必要がありますが、障害によってこれができなくなるのが、この構音障害です。スマートフォンのアプリを使って在宅でのリハビリを支援したいそんな発想で開発をしました。機能や見た目はまだまだですが、かなりいいポイントをついてると思います。大学院時代に音声や発話のメカニズムの研究をしたのがこんな形で役立つとは、不思議なものです。現場の方に一度ヒヤリングに行って方向性を考えたいですね。
矢島君のテーマは、スマホでバランスを測るというものです。バランス機能はスポーツでも高齢者の現場でもすごく重要なのですが、手軽に評価する方法が案外なかったりします。もちろん、片足立ち時間や重心動揺測定を否定するわけではないのですが、スマホで何かできないかというのは、僕も思っていました。幸いAndroidは加速度計が内臓されている端末が多く、そのデータをリアルタイムで取得するのもそんなに難しくはありません。今回は加速度の合計値の計測をして、確かに条件によって揺れが違うことを実験的に示しました。次は、既存の方法と比較して近いうちに発表しましょう。
卒業研究の発表会がありました。うちのゼミからは今回は3人が発表しました。どれも、なかなかの質だったと思います。うちの大学は、発表会の後に本文の提出がありますので、あと一カ月後に向けてこれからが本番です。みなさんがんばりましょう。
泉さんの卒論のテーマは、「看護師の腰痛とQOL」に関する調査でした。看護師の大多数に腰痛経験があること、また離職率の高さが問題になっていることから、腰痛などの身体的問題とQOLの関係について分析しました。実際の病院で働く看護師さん100名以上からデータを取得しており、学術的にもかなりおもしろい結果になりました。 この調査を行うまでに、看護部のお仕事をいろいろお手伝いして地道な関係作りもしましたし、現場の医療職の環境を良くして、良い医療提供に繋げたいという一貫したコンセプトがこのような形になって嬉しく思います。ちなみに、質問紙を回収してから、発表まではなんと二週間足らずでした。
梅原さんのテーマは、医療の電子化によって、医療がどのように変わったかを定量的に検証した非常に画期的な内容です。千葉県立東金病院を中心に行われている電子化されたクリティカルパスと疾病管理MAPによる多職種連携による糖尿病ケアのプロジェクトを、検査データから俯瞰的にとらえることができました。次のステップは検査実施の変化から、医療現場はどう変わり、アウトカムはどうなったか・・・これは私も継続していきたいテーマです。この研究フィールドは梅原さんの病院実習から始まっており、それからアルバイトで院長先生始めいろいろなスタッフの皆さんにお世話になり、おかげでここまで来ることができました。私も何度か「わかしお」に乗る機会があり嬉しい限りです。
小町君のテーマは、PC上のゲームを使って認知症予防をできないかという取り組みです。これは三年から少しづづ神経衰弱のゲームを作り、それを使った若年者と高齢者のデータを取って、実際にゲームの得点などが違うことを示しました。また、マウスとタッチパネルの二条件での比較も行っており、高齢者ではタッチパネルとマウスの操作時間はほとんど同じであるという不思議な結果が出ていました。おそらく、これは運動機能の低下が数値に含まれているという考察でした。今後はタブレットやスマートフォンなどの展開がありますが、ひとまずデータを示したことよかったな~と思う次第です。
卒業研究の題名の仮提出の締切がありましたので、卒論ゼミのときに議論して決めました。これが案外難しいです。 研究のキーワードを漏らさないように入れることが大事ですが、過ぎると複雑でかえってわかりにくくなります。 テーマとして広過ぎず、狭過ぎず、 今後の発展性と実現性を考慮しつつ、シンプルでわかりやすく、説明的でないもの。かつ論理構造を正確に。卒論生なかなかセンスありかも。タイトルは合格です。この勢いで頑張りましょう。(メモがきのまま放置していました。)
医療情報学科でゼミを担当するようになって一年が経ち,ようやくホームページをアップすることができました.この近況報告には,学内外のイベント,ゼミ,社会活動などの様子を不定期に書いていければいいと思っています.
私のゼミでは,一人1テーマが原則で,その内容も学生自信で考えてもらっています.これは私の経験に基づくものですが,教育的な効果を考えた場合,自分が本当に面白いと思えるものであればモチベーションを高く維持でき,人に頼れないという状況でこそ成長できるところが多いと考えるからです.
私の恩師である戸川達男先生は,「学生はネコ科がよい」と仰っていました.「猫は自分が望まないときに飼い主が構おうとすると,毛を逆立てて怒りますが,お腹がすいたときには餌をよこせと飼い主に甘えてくる」そんな様子なのでしょうか??幸か不幸か私のゼミはネコ科の学生が多いようです.写真は新入生歓迎会で4年生が注文してくれた特製パフェにのっていたメッセージです.
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