●受験生へのメッセージ
 東京医療保健大学医療保健学部医療情報学科は、コンピュータと医療の両方を学ぶ新しい学科です。 現代社会においてコンピュータは社会の隅々にまで浸透しています。コンピュータが無ければ社会活動は停止してしまいます。
 医療分野においても同じことが言ます。病院では、電子カルテを始めとして医事会計システムなど様々な情報システムが導入され、稼働しています。しかし、医療情報の電子化が進行しつつあるのに、その電子化された医療データの活用は不十分です。
 これには2つの問題が考えられます。
 第一に医療分野の電子化が進行していますが、そこに蓄積された情報を分析して、医療の標準化や質向上などに役立たせる医療情報の専門家が不足していることです。医療界は根拠に基づく医療(EBM(エビデンス・ベースド・メディスン)と言います)へ転換しようとしています。このときに医療情報の収集や解析を行える人材が不足しているのです。単に、データベースなどの情報技術を知っていても医療のデータを見ること(解釈)ができなければ役にたちません。
 第二に医療分野が特殊で、コンピュータのみを学習した技術者では医療の現場が求めるシステムの企画・開発・運用ができないのです。また医師・看護師等は日進月歩の医療技術をフォローアップするために、コンピュータなど工学的な内容や手法を十分に理解する余裕がありません。医療現場で必要としているシステムを技術者に的確に伝達できていないことも問題です。
 このような問題を解決するために、東京医療保健大学医療保健学部医療情報学科が誕生しました。
 医療分野の基本的な内容を理解し、医療情報を収集・分析できる人材や、医療分野で真に必要としている情報システム・医療機器の企画・開発・運用ができる人材の育成を目指しています。
 医療情報学科の講義には医療産業界を代表する企業から講師をお招きし、最新の医療の話題を授業して頂いてます。また、オープンキャンパスにおいても企業からのご協力を得て展示をおこなうなど、医療産業界から期待され応援を頂いています。
 その証拠に、各年度とも高い就職率を誇っています。
 是非、中学、高校生が医療情報分野に興味をもって、医療情報学科を志望されることを期待しています。

2017年8月1日
医療情報学科
 教授 津村 宏