転倒リスクを求める身体機能計測って何だろう?

要介護となる要因は65歳~74歳の前期高齢者では脳卒中が多くを占めますが,75歳以上の後期高齢者になると転倒骨折が挙げられます.


転倒の要因として考えられるのは環境因子・心理的影響など様々に挙げられますが,身体機能の観点からすると
下肢筋力・バランス・歩行機能であると言えます. この3つの能力が低下することで転倒のリスクが上がります.
そこで私たちはこの3つの要因に対してアプローチできる新しい計測機器を開発し,測定・定量評価して,高齢者への転倒予防指導・また幼児へ発達支援指導をしています.

足指力計

親指と人差し指で鉄板をはさみ,膝下の筋力を総合的に計測します. それにより,立脚最終期(蹴りだし),拇指固定,バランス機能の最終発揮経路がわかります.歩行の蹴りだしには,つま先の力が必要で,ひっかかりを予防するためにも足部ケアを行うことが大切です.



膝間力計

膝の間に膝間力計を挟んで,股関節の外転筋群・内転筋群(大・長内転筋,薄筋,半膜様筋,半腱様筋,大腿二頭筋等)を計測します.
それにより,姿勢制御・骨盤の支持が分かります.



重心動揺計

裸足で重心動揺計に乗り,30秒間静止した状態で,足圧分布を計測します. 偏平足や外反母趾などの足型や,からだの重心が分かります.




インソール型重心動揺計

重心動揺計では,静止状態の重心なので,歩行時の重心状態が分かりません.そこで,靴型にセンサをはめ込んだインソール型重心動揺計を開発されました.それにより歩行時の重心の軌跡が計測でき,どのように足に力をかけて歩いているのかがわかります.