- 医療データベース「VISTA」、その情報をスクリーン上で取り出せる、グラフィカルユーザーインターフェースの「CPRS」というシステムをVAでは使用している。
プログレスノートもCPRSの中に、外部からの紙情報などはスキャンして中へ取り込んでいる。完全ペーパーレスになっている。
- 入院患者の場合はテキサスの方のデータベースに直接入る。
- ウェブベースで患者の電子記録を保存しているので、どこでも必要な患者の情報を取り出すことが可能である。
- クリニカルリマインダーとは、患者が慢性的な疾患を抱えているときに慢性の状態をひどくならないように外来ベースで治療していくための取り組みのためのシステムである。
- 保存をすると永久保存になってしまう。しかし、それが誤入力だった場合、誤入力ということをカバーシートに書き込むと、その情報は消されるが、完全にではなく誤入力としてデータベースの方に保存されている。
- プログレスノートの記入には、何のために記入するかを書き込まなければいけない。また、テンプレートが用意されているのでその中から選択する。それは迅速性、正確性を増すためであるのと同時にガイドラインを提供している。
- BCMAというシステムは、薬の投与をバーコードで確認しながらするためのもの。看護師のためのシステム。看護師が作成したソフトウェア。
- 外来で処方された薬、VA以外で処方された薬、薬局で定期的に購入している薬などのリストアップがある。全ての薬が副作用、アレルギー有無の確認、薬の統合性がとれているかを見ることが重要視されている。
- アレルギーや副作用がある薬を処方しようとした場合、ポップアップが出てきて、「アレルギーのある薬ですがよろしいですか」という確認をする。
- 薬を投与するときに5つのRがある。正しい患者、正しい時、正しい量、正しい薬、正しい投与経路の確認が必要である。
- 薬についているバーコードには患者の名前は入っていないが、患者がつけているリストバンドで名前、社会保障番号、生年月日、病棟、病室番号を確認しなければいけない。これだけでなく、実際薬を投与するときには患者本人にも声で確認をしている。
- 製薬会社のバーコード、病院でつけられたバーコードのどちらでもスキャンすることが出来る。
- スキャナの調子が悪いときがある、そのようなときは気をつけなければいけない。また、ICUでは緊急を要するときにはバーコードのついていない薬を使用することもある。
- 外科のICUの見学。一般的な外科、整形などの手術を受けた人の回復室。
ICU
TCU
- TCU( Community Living Center)という仲介施設、ある意味ではナーシングホームにも似ている。

まとめ
このVAの研修でも、他の研修でもよく耳にしたのが、「質の評価の重要性」や「標準化の必要性」といった内容であった。誰かが出来て誰かが出来ない、
そのような差があってはいけないということをこちらに来て強く感じた。
VAの研修では、テレヘルスについてとても興味を持った。看護師や医師だけでなく、他の専門職も一緒になって患者を見るという姿勢、
日本ではまだまだ専門職といえるほどの訓練がアメリカに比べるとなされていないような気もするが、今後それが解消され、
日本でも多職種でのチーム医療ができるようになっていけばいいと考える。そのためにも先に述べたようにより良い医療とはどんなものなのかということや
標準化されていないものについて、しっかりと標準化、その質をどのように評価していくのかということを日本の制度を踏まえながら改善していけるように、
私たちは今後勉強を更にしていけたらいいのではないかと考える。